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地域観光振興作戦ー3 
2015~2016 ブログ(一観光ボランティアの目)投稿した記事です


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 6.その他  ***** 雑感 *****

22     外国人観光客
            2016/5/6
 
 先日から広島・宮島で外人客のガイド案内を始めた。 ウィークデイには観光客の半分が外人客だが、日本人ガイド付きは 1%にも満たない。 
 テレビ等では、『外人客=爆買い客』 と勘違いし兼ねない報道もあるが、『一般観光客と 爆買い客とは全く別グループ』だ。 それを混同して外人客誘致はあり得ない。 勿論、私の相手は勿論一般客だが、以下ガイドしながら実感する所を挙げてみる。
一般外人観光客の行動について
  彼らの来訪は日本観光が主目的で、(広島・宮島は)その中の一部だ。
◆しかし広島と宮島は、二つの世界遺産をセット観光できるから、来訪価値が倍増する。
◆しかし
主目的は日本観光】(広島・宮島は その一部)なので滞在は短時間、効率的な周遊が条件でになる。
◆ 来訪には新幹線移動が主で、広島に来る前後の訪問地は広範囲になるが、観光後は広島周辺に宿泊するとは限らない。
◆(ボランティアガイド等の)ガイド付き観光は、外人観光客の極めて一部に過ぎない。
◆外人観光客単独での行動範囲は、殆どインターネット等で既定コースに限られる。タクシー移動は限定的。  外食はインターネットやホテル等からの紹介が影響が大きい。  最も簡便なコンビニなども利用される。
◆お土産なども、(日本に長期滞在が普通だから)、各々の地域での買い物は殆どしない。 最終滞在地でまとめ買いがメインではないか?
インターネット活用のテクニック
◆インターネット情報は、必須条件である。
 
旅行会社にとっては 旅行企画、及び手配の為、
 
観光者にとっても、旅先で起きている情報を知り、行動する為に不可欠である。
従って、インバウンド観光客を呼び込むには、インターネット活用の(上手/下手)は、絶対条件と言える。

③ 外国人観光客による効果
 ◆ 訪日観光客による経済効果は
、宿泊客誘致を考えねば、必ずしも潤う訳ではない。
 ◆ しかし来なければ、漸進的な雰囲気は生まれない、変わり映えしない時代遅れの街になってしまう。 
 


 23    
来賓あいさつ       2016/3/16

 毎回、”観光ボランティアの会” 総会やちょっとした宴会には来賓が招かれる。 その幾人かは、壇上から あいさつを述べるのが通例である。
 それは大体、○○の部長さんとか、課長さんとか、議員さんとか・・・お偉いさんだが、一寸気になるのは、あまりに儀礼的な挨拶である。
 例えば、『招待者(=私たちボランティアの会)の活躍を誇大に褒め称え 、謝意が表される、 そして(呉市の)観光関連計画や予算、助成措置などについて・・・(来賓の)手柄の様なPRを添え、今後も頑張って下さい』締めくくる。
 主催者(=聴衆)は、自分たちの活躍が褒められ、来賓側からの協賛意図なども表され 悪い気はしない。 一瞬、心の中でモチベーションも上がる。
 しかしその直後には、(聴衆側は)何をどうしたら良いのか?、何が目標か?・・・、あの人は「何を喋ったか」・・・綺麗さっぱり、頭の中には何も残らない。 それが世間常識かも知れないが・・・。

  折角、壇上にあがるのなら、外部地域の動向などを引き合いにして、優れた点を褒められるならともかく、 しかし世間並みのごく普通の行動に、美辞麗句を重ねて、褒められても聴く側の資質向上にはならない。
 甘やかせて”裸の王様” にする様な挨拶は、「百害あって一利なし」だ。
  時代は刻々と変化している。 お偉いさんなら、
少し具体的なビジョンを示し、その為の要望事項(課題)を示すとか、具体化が難しいなら大雑把にでも、テーマ(例えば「観光客誘致の為」とか、「市内活性化の為」とか・・・)を言って、『観光ボランティアならではのアイデアをどしどし提案して戴く様、期待します』 とか・・・、聴く側に 何か課題として残る言葉が欲しい。


24    観光ボランティア員の【郷土愛精神】      2016/2/9

 観光ボランティア員には、強い【郷土愛精神】の持ち主が多い。 郷土を愛し郷土のことをもっと詳しく知り郷土の良さを 大勢来訪者に紹介する・・・。 郷土をPRしてもっと大勢の人に関心をもって貰う・・・。
 それが生き甲斐で、 誠心誠意 献身的にボランティアガイドを続ける。 誠に敬服すべき「志し」だが・・・、しかし一寸
気になることがある
 それは【呉市内】でも、例えば音戸地区だけとか、旧市内だけとか、下蒲刈地区だけとか、御手洗地区だけとか・・・、地元愛の情熱と、生真面目な人ほど
『我が郷土の範囲が狭い』こと、我が郷土以外の地区には関心を持たない』こと、縄張りを堅め『他地区のボランティアガイドの進入も、外部地域との連係を快く思わない』ことである。

 半世紀前ならともかく、今の時代・・・狭い郷土に閉じ籠もって一生懸命活動しても、観光客が 幾人来るだろう・・・?
 交通も発達し、日本中の数多の観光t地が 熾烈な誘客競争を演じている現在、そんな狭い針の穴を目指して来る客が・・・ゼロとは言わないが・・・、折角の崇高な志も客が来なければ 社会的意義は少ない・・・。
 それより、もっと広域連係して、大勢の観光客を呼び込む努力をすべきではないか・・・?、それが私の持論である。

それには、観光ボランティアも、各自ブラッシュアップし、他地域(郷里)に相互乗り入れを含め、周辺地域の連係チーム化を考えれば、郷土の魅力はもっと倍増する。 それだけのことである。
 しかし、旧来常識を ”信条”とする地元愛者には、他郷のボランティアとの、ガイド連係は、簡単には受入れられない。
 

 
  25    ”おもてなし研修”          2016/2/6

観光ボランティアガイド研修では、”おもてなし”講座が定番になっている。
ボランティアガイドは『地域の顔だから・・・』とか、 折角来訪されたお客様が、 『リピーターになる為には・・・』 と、服装、挨拶、お辞儀の仕方と・・・実技も交えて、講師の指導に熱が入る。 それは理路整然としていて、聴講者の心を魅了する。 各自意識を集中して 自分の作法の 一挙手一投足を省みながら、真剣な面持ちで聴講する。
 勿論それが悪い訳ではないが、熱が入れば入る程
「”おもてなし”の 対象相手」は、 『直接 対面してガイドする お客様だけ 』 に絞られる。 それ以外の人に対する心遣いは全く触れられない。、聴衆の聴講者の頭から綺麗さっぱり抜け落ちてしまう。

 しかし、観光ボランティアが、直接 ガイドする相手客は、来呉観光客の 1% にも満たない。
 「観光振興作戦」の観点では、折角の ”おもてなし”講座は、
私たちの直接ガイドする以外の大勢の来呉客や、大勢のお客様を集めてくれる旅行会社や交通機関の関係者、地域住民や、ホテルや飲食店や商店街の人々に対する接遇がもっと大切だ。 しかしそれを綺麗さっぱり忘れてしまうから、協力・結束ムードは盛り上がらない・・・。
 観光振興作戦は裾野の広い事業だから・・・、教科書通り 忠実・生真面目に固まるだけでなく、視野を広くして 試行錯誤しながら、色々な応用問題を解いていかなければ、新しい時代には追随できない。
 


 26     観光ボランティアと報酬        2016/2/11

 現代社会は、大勢の人の献身的無償活動で支られている。 災害ボランティアや、介護ボランティア等が代表例である。 それは、忽ち困窮状態にあり、援助が必要な弱者に対して、自発的に行う 『人道的な奉仕活動』 である。
そんなボランティア精神を基にして、最近では もっと発展して、○○ボランティアとか、△△ボランティア・・・等々、各方面で多種多様なグループが結成され、日本全国で献身的な活動が展開されている。 私たちの観光ボランティアもその一つである。
  災害・介護等のボランティア活動の経費
  しかし一口にボランティアと言っても、置かれている立場は様々である。
災害ボランティアや、介護ボランティア等は、忽ち困窮状態にあり、援助が必要な弱者に対して、自発的に行う 『人道的な奉仕活動』 で、それは『相手が自活できるまで』、自ずと”期間限定”である。 そうでなければ ケジメ がつかない。 これに対する【無償奉仕】に「異論」を唱える人はいない。
  観光ボランティアの活動経費 
 しかし、観光ボランティアの場合は事情が異なる。
 相手は 社会的困窮者ではない期間は「永続」が原則である。 交通費やブラッシュアップ費用もかかる。
 そんな条件で、無償奉仕を持続する人は殆ど集まらないし、組織活動も難しい。
『ボランティア』と言えども、持続可能の為の必要経費や報酬分もなければ、社会的に小役にしかならない。
  結論を言えば、大げさな利益ではなく 奉仕活動の持続に必要な経費や報酬は、遠慮する必要はない。
『ボランティア』という語彙の追及ではない。 語彙に拘って、活動が縮小すのでは【本末転倒】・・・と考える。
 



 27     地域観光についてのセミナー        2016/2/11

 
私たちは観光ボランティアとして、地域観光に関する研修やセミナーを聴講する機会は結構多い。 主催者は行政(県・市など)、もしくはそれに準ずる外郭団体の場合が多い。 そのカリキュラムは大学の先生とか、その道の講師が招かれ、講演、又はパネルディスカッション形式で進められるのが普通である。
その内容については大体のパターンがあって、
 先ず、訪日観光客数の増加動向の《統計》が示され、次に特定地域の《成功事例》などが示され、それを③当該地に当てはめて《当該地観光戦略》などが提案され、最後に質疑応答で聴衆の関心が頂点に盛り上がる。
 聴衆は全員、何らかの形で観光に携わる人だから、アンケートで、皆さんが満足すれば大成功・・・かも知れない。

然し、偉い学者先生の理論と、 日常ダイレクトにお客様と接する私たち観光ボランティアが最も肝要と感じるポイントには、焦点のズレを感じる・・・。 つまり、
観光客誘致は、事実上【熾烈な地域間競争市場】だ、ということを言わないで・・・、
 訪日客の急増見通しや、成功地の事例説明をするのでは、努力すれば「全員が勝ち残れる」という安堵感を与える。 しかし「全地域の成功はあり得ない、競争に勝たねば生き残れない」 という危機感は伝えないから、主催者にも聴衆にも取組み意欲の真剣さが湧かない。
それに観光作戦の《推進母体》 に関する、話しは一切触れないから・・・、
 聴衆は、セミナーに興味はあっても、彼らは皆、個々の事業や、プライベート興味でしかない。 主催者も、セミナーを開催したことが実績で、その後のフォローは誰も考えない。
  つまり、地域観光は 「《競争市場》故の危機感」と、誰が主体で、どんな仕組みで、どう取り組むのが良いのか・・・《船頭 のあり方》については、一切、取り上げないから、折角のセミナーも、参加者の自己満足以外、作戦行動には繋がらない。
 

   

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