| ホーム |      ***** 2003 * 01/25(土) 【阿里山・玉山ドライブ 】 **** 

2003  台湾紀行
阿里山森林公園散策 ・玉山観峰ドライブ
Driving for; the Mt.Ali forest walking and the Peak of Mt. Yui sightseeing

   拡大写真     スライドショー


先月 奮起湖までバスツアーで,次は 阿里山にも是非 行きたいと思っていた。
それが・・・何か全く偶然・・・,会社で一緒に仕事をしている Colin 許 さん夫妻に 阿里山ドライブに
誘われ,我ながら 予想外に早い実現になった。

阿里山で ご来光を仰ぐなら 夜中の1:00頃出発するか,現地に1泊が普通.だが,・・・でも今日は
それは割愛し 3人(Colinさん夫妻と私)は朝 6:00 未だ少々暗い時間に高雄を出発。

≪阿里山への道 ≫
阿里山というのは海抜2500m前後の峰線に連なる幾つかの山々を総称した名称であり,
その阿里山 山系は,台湾最高峰の玉山(3952m)のすぐ西方にある。
途中(中腹)の奮起湖までの道は 先月 ”奮起湖バスツアー”で紹介した通りであるが,
少し違う点は・・・,
今日は雲一つない快晴 「眼前にそびえたつ断層崖が くっきり,はっきりと見えること。
雲海が何処にもないこと。 それにバスでなく乗用車で移動していること」だ。

前回同様,出発後1時間余り,嘉義(チャイ)でトイレ休憩の後 進路を山岳に向けると 間もなく
断崖の道を回りくねりながら,複雑な山ひだを縫う様に・・進む。
台湾の山は褶曲山脈で,しかも複雑に断層を繰り返した跡は, ちょっとスイスアルプス等にも
似た感じだ。 ・・・だが,ここは何ともグロテスクな・・・ギザギザに破砕した山姿が随所にみられる。
それと,この当たり 阿里山中腹は烏龍茶の有名な産地。
急傾斜の山肌は”耕して山に登る・・・”というのどかな風景も・・・一緒に展開する。
↑ 烏龍茶畑(耕して山に登る)
今日の天気は 雲一つない青空!!
奮起湖の近くを過ぎ,標高が
増してくると・・・
谷底は もっと深く・・・,
遠景の山や峰はもっと雄大に
なってくる。

そして,樹木はすっかり温帯性の
松や,杉や,ひのきに変わる。

広葉樹も,落葉樹も・・・,紅葉も見られる。
街路樹にも 桃や,山桜がつぼみをつけ(桜の季節は3月〜4月だそう),つつじなどの植え込みも目立ち・・・,
日本と同じ様な風景になってくる。



≪阿里山森林レジャー区 ≫

そして奮起湖付近から 約1時間, 私達は10:00am ”阿里山森林レジャー区”に到着。
そこはもう,この当たり一帯が森林公園になっている。
マイカーやバスの駐車場は勿論・・・,阿里山鉄道の駅もその公園内に
ある。

公園内は,林道も遊覧歩道も整い,美しい日の出で有名な
”祝山展望台”も,樹齢何千年という”巨木群の林”も,全て遊覧歩道で
繋がっている。
この公園の中は まともに歩くと,高低差500〜600m,行程=数時間,
巨大木の林の真っ直中で過すことになる。
そんな自然を求めて登って来る沢山の観光客のためには,立派な
ホテル群も整っている。
レジャー区入口/-↑
ゲート上は阿里山鉄道の線路
阿里山郵便局 土産店 駐車場


♪【 祝山(ツゥサン)展望台
公園入口(標高 2200m)から遊覧歩道や林道を 徒歩 約1時間。
登りついた先が阿里山山系の一つ”祝山”頂上(標高2500m)。

ここからは,台湾最高峰 ”玉山(ユイサン=3952m)”の傍から
台湾で最も美しい 日の出を眺めようと沢山の人が集まる所で,
そこは立派な展望台が設けられている。

今の季節 日の出は 7:00頃と聞いているが,阿里山鉄道の支線
(祝山鉄道)が日の出時刻に合せて,阿里山駅(今は隣の沼平駅)
から祝山頂上駅まで 1日1本だけ(?多分)運行している列車で
上ることもできる。
祝山登山 遊覧歩道
私達はここに 11:00amの到着。 ここは・・・360°のパノラマの中に
頂上から麓まで標高差 2000m を 一気に駆け落ちる 阿里山山系の 断崖と,
頂きに雪をかぶり一片の雲もない青空を突きさす様に そびえる玉山の雄姿が 一望できる。

↑ ↓---祝山(ツゥサン)頂上--展望台から 玉山(ユイサン)を臨む

阿里山山系の一つ”対高岳”の斜面は - 麓(ふもと)の部落まで高さ 2000mの断崖 --↑
大塔山(右端)と連峰 -- ---眠月線の列車はこの稜線に上っていく--↑


♪【 阿里山森林鉄道 】
阿里山森林鉄道の起点駅は現在は沼平駅になっている。
ここから 眠月線(9.2km)と 祝山線(6.2km)に連結しているが,
眠月線は 大塔山(上の写真)の尾根伝いに走る支線で,杉やヒノキの
原生林が生い茂る断崖絶壁や,眼下に広がる雲海はあまりに美しい。

また,野鳥や,2月〜4月は天然記念物の葉蘭がうす紫色に咲き乱れ,
・・・そんな所を走る列車だそうだが,
1999年 台湾中部大地震で崩壊のため 現在は運休中。
軌道幅 73?cm というから 文字通り森の中を走る可愛い列車だ・・・。


♪【 阿里山森林レジャー区の遊覧歩道 】
この当たり一帯は 元々杉やヒノキの森林の真っ直中に レールが敷かれ,遊覧歩道が設けられた。
だから・・・公園入口付近の駐車場や,土産物店,郵便局や,ホテル群や,駅舎,・・・などが密集した所
以外・・・,”歩く” ということは全て 樹齢 何百年の原生林の 林の中を移動するという意味だ。

レジャー区内を周遊する歩道(遊覧歩道)に沿って,今度は高低差300mを下方に下り,また上って来る。
その距離 ・・?km, ともかく 時間的には 3時間あまりの歩行行程だ。
その中には・・・ 色々な珍しい値打ちのあるものを見ることができる

≪神木(シェンムー)≫
樹齢3000年の紅桧。 1955年 落雷で一部焼失, 1997年豪雨で幹が裂け 阿里山鉄道の線路に
倒れ込む事故があり,・・今は,安全のため結局全部が切り倒され,残骸は土に帰されつつある。
≪三代木(サンダイムー)≫
年代の異なる3代の紅桧(ベニヒ)が共生している珍しいもの。
第1代は 1万年以上で根が残っているだけ。 第2代はその根から生え,
樹齢 3000年。 更にその木の上から第3代が生え,樹齢 100年・・・。

≪巨木群桟道≫
林の中を歩いて行くと,所々には 樹齢1000年とか,2000年とか・・・,
3000年以上とか・・・。 周囲に比べて ひときわ大きな 巨木が散在している。
中には周囲 30何mというものも・・・。

≪その他≫
その他にも・・・色々・・・。 空気も・・・新鮮。
三代木(サンダイムー) -- →
↑↓-----阿里山レジャー区の 遊覧歩道
↑--神 木(シェンムー) ↑-樹齢2000年 高さ43.5mの巨木


♪【玉山 観峰(玉山国立公園 ”塔塔加”) 】
- 15:30pm ”阿里山森林レジャー区” の行動を終えた。
祝山から玉山を望む写真(右)の 眼前に横たわる谷を 左手に
見下ろしながら 30分 ドライブを続けると・・・,
写真正面 (玉山の手前に見える峰)の尾根に到達 (16:10)。 ---- →



そこは ”塔塔加(タタカ)”といって 玉山国立公園入口。
玉山 観峰に絶好の場所である。

玉山は3952m,富士山よりも高い。 勿論,私達に 簡単に登ることは
できない・・・,でも見ることは簡単な筈だったのだが!・・・・・。
つい先ほどまで 空には一片の雲も見えなかったのに・・・,この時間
山の頂上付近に雲が掛かり始めた。

しかし,その雲が切れた瞬間・・・ 槍先に冠雪を煌めかせながら,
この青い大きな空を 一突きに 突き刺そうとしている・・・何か 巨大な
生き物を連想した。
それと・・・この当たりの山形は・・私だけの感じかも知れないが・・・
ヨーロッパで見たアルプスに似た感じだ。
”塔塔加”旅客センターから玉山を望む→
↓-- 祝山から見た玉山
”塔塔加”からの 「玉山 」観峰---↑ // 阿里山方面の観望---↓


♪【 帰 途 】
- この後 17:20 現地出発。 車の運転は Colinさんに任せ,私達は 時々目を覚まし真っ赤な夕日や
深い峡谷を眺めては また眠り・・・,うつらうつら しながら・・・山を下りた。
・・・そして嘉義の ”上海料理 留園 ”で食事 ・・・。 22:15 高雄帰着した。