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******* 2003 ** 12/18(木)〜28(金)*********
中国(蘇州,上海,無錫)の工業地帯



11/24 MON 〜 30 SUN
  11/24 Mon 〜28 Fri
≪上海,蘇州,無錫≫

 ご承知の通り,私は現在無職。 何か好い仕事があればして見たい気がないでもない。
しかし,この歳になって・・・,そんなに巧く問屋が卸してくれる訳でもないし・・・。
少しのんびりしている今こそ台湾で係わった知人に≪挨拶訪問≫する絶好のチャンスだろう。

 今年9月から中国は≪入国ビザ不要≫になった。
福岡-上海間は1時間半で毎日3便,広島からも週4便飛んでいる。 先方と連絡し,旅行会社で航空券(往復≒¥45,000)さえ入手すれば即座に行けるので,急遽出向いた。

 但し,その人は仕事中なので今回は観光は全てキャンセル。 その代り連日・・・昼も,夜も・・・公然と行われている関連企業の人や,役所の人達との会食に参席させて貰った。
そこでは上海蟹や,北京ダックや,長江の珍しい魚や,・・・,一般庶民レベルや私自身の日常からは 余りにかけ離れた高級料理が出される。 食通の人なら凄い感激だろう・・・。
 しかし正直言って,そんなに沢山食べられる訳でもないし・・・,それに残念ながら私の舌は『何を食べても美味しい代わりに,どんな高級料理も区別ができない・・・』。
 中国政府も現地も猛烈な企業誘致運動をしているとは聞いていたが,どうもこれはその一環らしい。
  
  現在開発中の ”莫大規模工業団地群”(外国企業誘致運動も盛ん)

 上海,蘇州,無錫にかけて,この当たり一帯は内陸に 何百km走っても 見渡す限り・・・,地平線の果てまでまっ平らな平地だ。 山も丘も・・・,高架道路と送電線鉄塔以外に小高いものは皆無・・・。
それに沢山の湖が散在し,それらは全て縦横無尽に運河が張り巡らされ,製品も原料も大半は水路で外洋まで直接搬送できる。
 日本では とても想像がつかない程,莫大広大な工業団地が・・・本当にすごい !! -- 猛烈な勢いで開発されつつある。 そして無錫には既に松下,ソニー,東芝,シャープ,・・・,日本を代表する企業は何百人もの技術者を派遣して彼らの主要製品を造りだしている。

  とにかく現地労働者の賃金は日本の1/15〜1/20という安さだし,勿論,台湾,韓国,その他の国も日本以上に積極的に進出し,今中国,といっても実際は香港,上海,杭州,蘇州,無錫,天津≪中国東南部沿岸≫ から北京にかけての一帯は凄い・・・,本当に凄いスピードで開発が進んでいる。
 推進母体は海外企業誘致政策と,主に台湾や韓国,・・・(それに日本やその他の国も含めて)沢山の進出企業群である。

  勿論,中国国内の企業群も中心母体ではあるが・・・,しかし,やっぱり技術力も経営能力もとても海外からの進出組には勝てない。
 しかし逆に,進出組は彼らの技術力や経営戦術に加え,安くて豊富な労働力をフルに利用して,急速に伸展している。

↑ 運河は数百トンクラスの船舶が航行する
 
 勿論その一部は日本企業であるが,日本にはやはり日本的思考法があって,この中国景気は何時まで続くのか?,中国政府はずっと信用できるか?,中国共産党は将来政策変更をしないか?, ・・・そんな迷いや, 更に言葉や生活習慣,民族性など違いもあって動きはかなり慎重な様だ。 現にそれでも進出後莫大な赤字を抱えて敗退した例は沢山ある。

  しかし,こんな中国で造られる製品が 今,凄い勢いで世界中に出回っているのは事実だ。
だったら要は,こんな安くて良質な品物を 日本はもっと利用して生活を豊かにするための産業の強化を考えねばならないと思うのだが・・・。
日本の政治家たちも 少しは真剣に視察をし,少しは真剣に分析し・・・,そんな気持が少しでもあるなら ・・・,日本はそれでも,これに対抗する競争力を養う方針をとり続けるのか・・・?。

  あの小渕マネーや,宮沢マネーや,あんな不要な高速道路建設や公共工事予算や・・・国家は未曾有の大借金しても≪国際競争に勝てっこない従来型企業に只,仕事を作り(飢える野鳥に餌を与え続けて)保護し延命するのが景気対策≫だと,本気に(?)そう考える先生方があまりにも多い。

  前世紀の優等生が≪後代まで頑固に権力を持ち続ける≫ことは末代の悲劇 !!。 
でも日本はそんな仕組みが断てない限り,景気も経済も まだまだ【一進二退】を繰返しながら次第に悪化していくことに歯止めは掛からないだろう。

 話が余談になったが,
中国ではそんな状態だから『在中国の多くの企業は日本人の技術経験者(といっても,退職者で少し給料水準の低い人)を求めている』・・・。 そんな話を台湾で知りあったある人から聞いたので先月(11/24)確認に行ってみた所,早速【品質管理】の教育依頼がきた。 
 

 12/18Thu〜 26 Fri ≪蘇州のある会社訪問≫
 【品質管理】といっても私は専門家でもないし,聞きかじりの知識しかない。
 
しかし,彼らにとっては今まで全く見よう見まねなので,それでも指導して欲しいという。
こんなのは私以外にもっと専門家はいくらでもいる筈だが・・・,でも言葉の問題や,現地で日本人が一人で生活し,仕事をするとなると中々適人がいないそうだ。
 【私だってそんな環境に向いている訳ではない・・・】。 しかし限られた日数というので出向いてみた。


 そんな具合で現地では『原材料の受入れ管理』とか,『生産工程での品質チェック』とか・・・以前私が昔,誰かから聞いたことを尤もらしく話したが・・・,また≪再度お呼びが掛かるのかどうか?≫。
でも前回同様結構歓待され,珍しい物も沢山ご馳走して貰った。
 上 海
 上海は東西に流れる大河長江(揚子江)河口の南岸に位置する中国最大級の国際都市である。
街のほぼ中央を南北に流れる黄浦江(川)により西部(浦西地区)と東部(浦東)に分かれる。
長江は延々数千km,内陸部からコーヒー色の大量の土と水を運んでくる。
河口付近は川と海との境は はっきりしないが,ほぼ10kmの川幅になる。
黄浦川は流れるといっても 山も丘も全くない平地を,川の両端が海という・・・,そんな大運河である。

 上海の市街地も見どころも黄浦川の西部に集中している。 主要な観光ポイントは人民公園を中心に賑やかな通り,1900年前後の欧米列強が治外法権をもっていた租界時代そのままの住宅街や,新旧色々なものが混じる街だそうだ(私はまだ訪れていない)。

 東部(浦東地区)は以前人の住まない湿地帯であったが今は商業地域として集中的に開発され,高層ビルが林立する一大オフィス街となった。
上海空港は浦東地区にあり空港名は”浦東(プトン)空港”と呼ばれる。 空港から市街にはリニアーモーターカーが運転されている。

 それと上海の巨大都市を通過する時には日本ではちょっと見られない程巨大規模のマンション群が現在建設ラッシュであり否応なく目が引かれる。 
↑ 長江(揚子江)河口
対岸は霞んでいる,コーヒー色の海,潮境い
↑ 黄浦江
(正面前方は長江)
↑ 黄浦江に架かる橋
徐浦大橋
↑ 全ての川や湖は運河
(水路交通網)で連結
↑ 巨大マンション群
↑ 巨大マンション群 ↑ 巨大マンション群 ↑ 巨大マンション群