| ホーム |      **** 2003 ** 2/28(金)〜3/02(日) 【 七彩湖,六順山 】 ******

2003  台湾紀行

七彩湖・六順山キャンプ


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- 会社の山岳部。 - - 山登りの好きな人はいつも あちらこちらに行く。
私も嫌いという訳ではないが この歳になると・・・億劫が先にたつ。
しかも 彼らは何れも 20才〜40才代の壮健たるメンバーで・・・,それが今回は 台湾中央山脈のど真ん中にある 3000m級の 山に挑戦というから・・・,私は 体力的に 諦めていた・・・。

しかし話を聞くと・・・
『3日間の予定,1日に上る標高差も 300〜400m, 道はなだらかだから・・・ 』と言って誘われた。
・・・
しかし台湾に なだらかな山 なんかあるのかどうか・・・?。 チョッと信じられなくもないが・・・,久しぶり・・・,行ってみたい気持が先に立つと, どうしても希望的 思考法で 決断してしまった。


  2/27(木)
21:30pm メンバー19人 + 運転手(案内人)3人, 4駆のボックスカー 3台に分乗して会社正門を出発。 途中 東山ドライブインで トイレ休憩後, 1:30am 水里のホテル到着 。  
ここで4時間半・睡眠のため素泊まり。

2/28(金)≪ 初日 ; 七彩湖 山小屋まで ≫
【 登山に 出発・・・ 】--
朝 6:00 起床。 サッサと身支度をし ホテルを退出。  セブンイレブンのパンとおにぎりと牛乳を買い道端で朝食 をしている間に,案内人達は全荷物を車に積込み, 7:00 am過ぎ出発。
国道16号線, 川沿いの道を一路 西進 。
最初,広くて大きかった川幅は 刻々と狭まり,峡谷化する。
同時に,車道からは 舗装もガードレールもなくなり・・・, 自ずと 断崖絶壁の中腹から 遥か下方の谷底を見下ろしていた。- - そんな道を約 1時間 激しく揺られながら ”地利 検査哨(検問所)”に到着。

2003−2−28 8:30 am -----------↓ - - - 検査哨(地利村)

 【 台湾中央山脈(丹大林道) 】--
ここで 入山届けとトイレ休憩をし, 愈々・・・,本格的な登山道(丹林大道)に入る。
道幅は1車線に狭まり, 道はもっと急坂に, 車の揺れはもっと激しく・・・速度は 20km/hが限度になる。
そして・・・,断崖は余りにも垂直なため,車窓からは顔を則り出さないと 谷底を見ることができない。
通過する道路にも・・・,対岸の山にも・・・,至る所に 崖崩れ跡が見られる。
・・・ そんな道を ものすごい砂埃りを 巻き上げながら 車は 登って行く。

車の中は 激しい揺れに身を抗することで結構疲れる。
・・・ しかし,力を抜いて なすがままに身を委ねれば絶好のマッサージにもなる。
こうして,検査哨から 約3時間 11:30 am, 標高 2,400m の登山口(駐車場)に到着。

ここまで来ると 周囲を取り巻く 3,000m級の 山脈群が低く見える。
空気は冷たく,陽射しは強く・・・,下界から持ちこんだ菓子などの密閉袋は パンパンに膨れあがり,自ずと標高を意識する。
案内人は直ちに昼食を準備してくれた。 勿論,レトルト食品や野菜などを 携帯用ガスコンロで さっと火を通したものだが,この雰囲気で 皆で食べると ・・・格別な味がする。

2003−2−28 11:30 am ---------↓ - - - 登山口(駐車場)到着


  【 登山口(駐車場)から山小屋まで 】--
昼食を済ませ、12:30 pm いよいよ徒歩による登山が開始した。 ここ(標高2,400m)から山小屋まで,標高差400m,私にとっては重いリュックを背負い,約 5時間の予定で出発した。 私はこの中で最年長だがそれも桁外れだから,ともかく皆に遅れない様に気を遣い,もし遅れても出来るだけ皆への迷惑を最少限に,と言う思いでできるだけ先頭を歩いた。 それもできるだけ無駄話しをしないで一人で黙々と,時計をみながら「あと残り5/6・・・あと4/5・・・あと1/2・・・」と,頭の中で計算しながら進んだ。 しかしゴールに近づき標高が高くなと,流石,先頭キープは苦しくなったが,結局,列の中間ぐらいで山小屋まで辿りつき,ひと先ずはホッとした。

2003−2−28 12:30 pm 〜 - -↓ 登山口(駐車場)→七彩湖 へ登山道


 ♪
【 山小屋にて・・・ 】--

宿泊は七彩湖畔でテントを張る予定だったが,山小屋(無料)が空いていたので これに泊った。
勿論電気などはない。 -- 案内人が準備して呉れた食事を 皆で 懐中電灯で照らしながら食べた。
夜になると 風がビュービュー唸り音をたて・・・,小屋の中は 朝方まで グッと冷え込んだ。

  しかし,それよりも 最も感動的だったのは それは・・・,空一面,
≪360度,全天空に こぼれ落ちんばかりに輝いく星空・・・≫
真っ暗な山上では 一個々々の星は結構明るい。
  しかも それが 一寸の隙間もないぐらい・・・ぎっしりと詰っている。
下界に比べ 高地の星はまばたきをしない・・・。
日本に比べ オリオン座は真上に,北極星は地平線のすぐ近くに見える。 銀河もはっきり見える ・・・etc. etc.・・・。
しかし,この写真が撮れないのは何としても残念だった。


-*** 本来ならここに 【満天の星空写真】 を載せたいところ ***
 

  3/01(土)≪ 六順山登頂, 七彩湖畔散策 ≫
【 縦走開始 】--
 山小屋の夜・・・。 寝袋に慣れないのと 寒さで 途中 何回も目が覚めたが, ここには電気も, テレビも,パソコンもないので・・・, それに昨日の疲れもあって・・・,夜更かししない分, 時間的にはたっぷり眠れた。
 7:00起床。 食事後 8:00前 出発,今日は 六順山 3106m に登頂する
 ≪標高差 約300m,往復約 10km, 全行程約 6時間の予定≫だが,
重いリュックもないので,楽勝と思って出かけた。

・・・この当りから見る風景は 抜ける様な青空を背景に・・・,
-
遠景の山脈群は,紫青く 明瞭な輪郭を幾重にも描きながら・・・堂々と横たわっている
- 眼前の尾根や山峰は谷間のずうっと下方まで 一層 鮮やかな 緑と若草色の光彩 を放っている。

- 白雲は 山峰群の 前後・左右・上下を 連絡船の様に・・・結構忙しく往来している。
- 強く吹きつける風音は・・ 時に冷たく・・・,時に心地よく・・・,視界に映る風景を もっと 感動的 にする。

2003−3−01- 8:00 am-11:30 am----↓ - - - 七彩湖(山小屋)→ 六順山 へ縦走

  【 六順山登頂 】--
しかし,私の誤算はこの尾根の縦走だ・・・ !!!
つまり,六順山に着くまでの標高差;300m と言っても,尾根伝いには, 100〜200mぐらいの起伏の山々が連なっている。
これを一個々々越えなければならないので 何回も登ったり下ったりする・・・。
それが 往きも帰りもだから・・・ 実際に歩いて上る高さを合計すると 最初 思っていた標高差よりも・・・何倍も 高い山に登る計算になる。

昨日より 道の傾斜は ずっと急だし・・・, 標高 3,000m の尾根移動は 壮健な 若い人の様にはいかない。 少し行っては休み, 辛うじて列の最後尾グループに付いて 11:30am 六順山(3106m)に 登頂した。
帰りは ここを12:30出発。 同じ道を引き返すが,帰りもまた上り(下り)の繰り返しを考えると簡単に油断はできない。 そんなことを考えながら,ともかく皆に遅れないで, 15:30pm 七彩湖畔まで到着できた。
≪所用時間 =往き 3時間半,帰り 3時間≫

---2003−3−01 11:30 am ---------↓ - - -六順山登頂
2003−3−01 12:30 am - 15:30 pm ----↓ - - -六順山 → 七彩湖への帰路

 
【 七彩湖畔 】--
六順山からの帰着が まだ陽の高い時間だったので 七彩湖畔でひとときを過した。
七彩湖は直径 200mぐらいの小さな湖。 そこから 1km ぐらい離れたところには 直径50mぐらいの真ん丸い 目玉の様な湖(後湖)もある。
この当りの地形は 太古 海底の堆積岩が 地層の褶曲で持ち上げられ,更に複雑な断層により破砕された地形で,火山性の溶岩などは一片も見られない。
しかし,どの様な過程で形成されたのかは分らないが,火山性のカルデラ湖そっくりの景観だ。

湖面には ・・西に傾きかけたオレンジ色の斜陽と,とり囲む山々の長〜い影が 対照的なコントラストを映している。
そんな湖畔を しばし散策しながら,思い々々の時間を過した後,山小屋に帰った頃には太陽は 西の空の 足下よりも低い位置から オレンジ色の 間接照明の光源になっていた。

---2003−3−01 16:00pm - 15:30 pm -----↓ - - -七彩湖畔散策

 
【 原住民とのふれあい 】--
この夜 地元の原住民も 10人余り 山小屋に上がってきた。
そして彼らは ファイヤー(火)を囲んで 原住民の 伝統の踊りやゲームなどに興じた。
勿論,そこに泊っている 我々も 一緒に 輪になって踊ったり 騒いだりしながら・・・2時間あまり楽しい時間を過した。
----2003−3−01夜 -----------↓ - - - 原 住 民 と 一 緒 に 歌い 踊り・・・


3/02(日) ≪下 山 ≫
【 山小屋 → 登山口まで 】--
愈々最終日。
7:20 am 昨夜は風がなかったので,真っ白に霜の降りている道に,私が先頭に立って鮮明な足跡をつけながら下山開始。

一片の雲も 見当たらない。 上空の青空と,下方に広がる雲海が見事に美しい
!!・・・。
これを写真に撮ろうと思って進むが・・・,道路からは 土手があったり,樹の植えこみがあったり,小山が入ったりして 中々シャッターチャンスが掴めない。
しかし,重いザックを背負って 脇道に入る余裕もないし・・・, そうこうしている間に,雲の高さまで下山してしまった。

私は皆に遅れまいと 先頭グループで
さっさと 且つ 黙々と歩き・・・, 結果的には後続グループを引き離しながら 約 3時間あまりを 殆ど 一人で歩きして 10:45am 登山口に着いた。
その時には先着していた数人が全員で迎えてくれた。
それから約30分後 後続グループが到着し, 早速案内人の準備してくれた昼食を立ち食いしたが,これがまた美味しくて・・・,何杯 お代りしたか数えていない。

--2003−3−02 -----------↓ - - - 7:25 am - - 下山開始
登山口に到着(10:45am)
- - 登山口(駐車場)の景色
↓ - - 登山口(駐車場)での昼食

 
♪ 【 登山口 → 高雄 】--

その後 12:00出発。 来た時と同じ 断崖絶壁の 凸凹道に揺られ,凄い砂ぼこりを巻き上げながら下りて行った。
途中 水里で夕食をし 21:30全員無事 高雄(会社)に 到着した。

---  2003−3−02-- 12:00 〜 -------↓ - - -帰 路
17:00 〜↑ ↑ - -- 水 里 で 夕 食