******* 2002 ** 03/23(土)** 【故宮博物院 】 *******
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故 宮 博 物 院


故宮博物院02-3/23(土)
 軽く腹ごしらえの後,12:00 =故宮博物院見学開始した。
私が故宮について紹介することは,同時に薄学さ加減を暴露する様なものかも知れないが・・・。

 日本の博物館では 弥生時代,または縄文時代といっても殆どは 紀元前後 から以後の土器や石器,青銅器等の破片や復元されたものが展示される。
しかし,故宮の文物は3千年も,5千年も前から 中国歴代王朝でコレクションとして大切に保管されてきたものである。
だから, BC.2〜3000年,或いはもっと古い時代の物が多数あり,しかも,4〜5000年経た今でも,無傷でピカピカ状態だから迫力が凄い。

 これらの文物は,元々は北京の紫禁城(故宮)にあったものだが,かつては日本軍進攻による戦火から
逃れるため,宝物は約2万個の箱に詰められて南京,重慶,成都などを大移動して南京まで運ばれたという。
 しかしそれも束の間,今度は再度の内戦で,中国共産軍が南京に迫った1948年,再び戦火をくぐりながら 3隻の軍艦で台湾に移送された。
そして1965年に台北郊外にこの故宮博物院完成し,以後ずっと公開されているという経緯だそうだ。
それで北京の紫禁城(故宮)からは主要な秘宝は殆どが持ち出され,移送中に失われれたものも多いと聞くが,それでも莫大な数の秘宝をここで,こうして見ることができる。

 青銅器は BC千数百年(殷(イン)時代)には,もう驚くほど複雑で精巧なものが造られている。
そして凄〜く繊細な模様も刻まれている。 それが,何といっても無傷でピカピカしているから・・・,道具や機械はなくても、当時の人も現在の私たち以上に器用で卓越した腕を磨いていた様だ。 それが以後も時代を追う毎に形もデザインも色も洗練化していくのが手にとる様に分かる。 何と言うか異様な歴史の中に
取り込まれる。
 玉器,陶磁器,書,絵画,・・・も同様だ。
歴代 王朝貴族の愛用品を通して,中国数千年の歴史が一望できるからたまらない。
そのデザインも十分現代に通用する斬新さがあるから,不思議な気分。
ジ〜ッと眺めていると紀元前の製作という看板表示が信じられなくなる。 それを無理に信じようとするから,頭の中がちょっとおかしくなる。
 しかし秦の始皇帝時代(BC200年台)になると,もう現在のものと変らない技術がある。 2200年前の人の表情も、現代人と変わらないあまりのリアルさに吸い込まれる気がする。

中国 数千年の歴史,・・・故宮博物院の文物の製作技術を私の印象で 区分すると・・・.ADの時代(日本の飛鳥,奈良,平安時代)は,中国では もはや近代であり,AD1200年以後(頼朝,尊氏,室町,戦国)の時代は,もはや現代に区分される。

 これだけの秘宝が陳列されているのだから・・・アッという間に時間が過ぎた。 少なくとも2,3日ぐらいかけてゆっくり見れば,もっと深い感動と,迫力に浸たることができるだろうが・・・。
何しろ数時間という駆け足見学では,貧弱な頭は迫力に圧倒されて混乱するだけ・・・だった。
それでも何か・・・やる方ない未練が,ずっしり残って,退出するのが無性に心苦しかった。

 しかし次の予定もあるので仕方なく退出した。
しかし,最近 異変なのは,日本人がガタ減りし,韓国人観光客が急に増えてきたことだそうだ。
経済環境の変化であろう!!。

故宮博物院正面階段
故宮博物院ロビー 故宮博物院レストラン
故宮博物院ロビー 故宮博物院展示場
BC 2000?頃
殷 (BC1100〜1700頃)の青銅器 殷 (BC1100〜1700頃)の青銅器
西周(BC1000頃)の青銅器