地域観光 振興作戦

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呉(周辺)エリアの観光振興について             (2018/4 記)

最近の『観光ブーム』は、全国の観光客を倍々ゲームで増加しいる。
それは国家政策や経済環境もだが、①『交通機関の発達』により観光客が広範囲に移動できること、『知力や体力をもてあます段階世代退職者が急増』して、何処に行っても【地方創生】と称し、観光ポランティアや街おこしボランティアが活躍して拍車が掛かっているといえる。


 

1.【全国的な観光ブーム】と言っても内実は・・・、

1).交通機関の発達は、大衆を移動させても、それは観光客を特定地域に集中させ、多くの地域では(多少客数が増えても)殆ど経済効果のない【短時間の立寄り型観光】という現象で、つまり現地では駆け足見学後、さっさと帰っていく。 それは私たち(呉で)観光ガイド経験でも近年はっきり現われている。


2).その一方、 『知力や体力をもてあます段階世代退職者』にとって、【街おこしや観光分野のボランティア活動】は一番人気の活躍場で、それを生き甲斐にして、行政役所と意気を合わせ、【地方創生】と称し、◆各種遺産登録とか、◆森林体験場とか、◆自然を背景に芸術村とか、最近は◆《長期滞在の旅》とか、◆2daysウォーキングや文化スポーツイベントとコラボとか・・・、従来は全く想像にない斬新な発想やアイデア、それに住民もボランティア参加して、過去、注目もしなかった地域が、一躍《新興観光地》に踊り上がるす。 それはマスコミでも、現地を訪ねて見ても、街ぐるみ活性化の好循環が感じられる。




2.これを呉市(周辺を含む)の観光振興にも当てはめてみると、

1).それは、私たち観光ボランティアが(誠心誠意おもてなしの心で) 【呉の魅力】を訴え、商店街にも案内しようとしても、来訪者に『時間的余裕がない』のがここ数年来、当たり前になっている。

2).同様に、【呉周辺の観光資源】を考えて見れば
歴史・文化、体験、及び自然景観も『呉市内中央部、音戸、倉橋、江田島、灰が峯、野呂山、下蒲刈、とびしま海道、御手洗、カヌー体験、グルメ、等々・・・』、多岐に亘って 第一級の観光資源 が揃っていて、観光客は、それらを自由に組合せて色んなテーマ周遊が楽しめる。
◆特に海軍史跡は、呉鎮守府には、海軍兵学校始め戦艦建造施設も出撃基地としても日本海軍の最重要基地として、日清・日露・太平洋戦争史上、リーダーの座にあり続けただけに大和ミュージアム始め、日本遺産や海軍史跡群を、ストーリー化して、順路に沿って周遊、観光ガイドもすれば、来訪客は壮大でリアルな歴史ドラマが実感できる。
◆地理的にも『瀬戸内海のど真ん中にあり、広島、宮島、しまなみ海道、松山・・・』周辺には観光客の大集合地が揃っている。
そんな色々な条件を組合せて【観光振興作戦】を考えれば、呉周辺は◆瀬戸内観光《ハブ》シティとして第一級観光地に発展する材料が揃っている。

3).しかし観光資源は豊富でも、『◆観光魅力の最大化と、◆周遊時障害の最少化』 がセットでなければ意味がない。
  *ここに、【周遊時障害】とは(見学所用時間、旅行準備・予約手続き、現地でのサービス・案内等、諸経費等を含む)条件である。 

◆そんな観点で思いつくまま(呉周辺の)課題を探ってみると、
   大和ミュージアム、入船山記念館、下蒲刈、御手洗、江田島・・・等、それぞれが個別に運営されています。その為、総合パンフレットも『個々の観光スポット羅列(品評会)』 (例えば、象の鼻とか、耳とか、足とかをバラバラに紹介する)といった感じで、観光資源全体を=『魅力の総合力(=相乗効果)』としては活かされていない。
   交通機関(運行、チケット類等)も、『複数の観光スポットに客誘導』しようという配慮が低い。
   観光ボランティアも、複数エリアをストーリー化する《通しガイド(or連係ガイド)サービス》も受付けていない。
   観光案内所の応対や、観光ガイド依頼等も、客からの問合せに丁寧に答えるだけの《◆受身型応答》で、観光活性化に繋がる様に目玉ポイントの紹介等 《◆提案型応対は無に近い。
   その他(観光スポットに通じる道路課題や、文化スポーツイベントとのコラボ、手荷物預かりや運搬サービス・・・等々、視野を拡げて考えれば、もっと色々な課題も見つかる筈だ。




3.それでは私たち観光ボランティアは何をすべきか?

◆冒頭で述べた様に、観光ボランティアは『おもてなしの心で・誠心誠意・・・』を、ひとつ覚えにして【お客様が来るのを待っている時代】ではなくなっている
多勢の来訪客と接し、外部情報や観光客心理を いち早く掴むには【観光ボランティア】以外あり得ない。
本気で【観光振興】を考えるなら、私たち観光ボランティアから行政(役所・観光協会)に、《①斬新なアイデアを積極的に提供し、②マンパワーの動員にも積極的に協力する》の 両面で、行政との信頼関係を増進していくことが必須条件だろう。

◆それを視角を変えて言えば、
① 観光振興の第一条件は、『観光魅力を最大化と、周遊時障害の最少化』が基本。
注)周遊時障害には=見学所用時間、旅行準備・予約手続き、現地のサービス・案内、経費等の 諸条件を含む。
第二条件は、『近隣の観光エリア間の連係・協力体制の強化 』である。そしてチームパワーで勝負しなければ、(井の中の蛙で)勝ち目はない。
それは、「行政は近隣の行政役所同志、「私たちは観光ボランティア同志の連係強化を目指して、行政・ボラ双方で刺激しあいながら進めていくのが最も効果的と考える。
第三条件は、『観光ボランティアと行政の信頼関係』である。信頼・協力・支持がなければ、ボランティア単独では、社会貢献の実はあがらない。
④ 第四条件は、『私たち観ボラの総合的技能』である。(建設的な情報提供や提案)ができる能力、(つまり「ⓐ広い視野の情報収集力と、分析能力
」)が不十分だと両者の関係は続かない。   その結果、行政は単独で、「狭い市域内を素通りする観光客」の呼び集めに奔走する 《前時代的観光振興施策》 を続行することになる。
⑤ 第五条件は、『観光ボランティア(組織)としての世界観』である。 世の中の(勝ち組)レベルから引き離されない様、広い視野の見張りを怠ると、今の時勢ではアッと言う間に「井の中の蛙」になってしまう。
 



4.《他エリアの観光ボランティア》との有志交流

1).そんな考えで、私たちは 呉/江田島観光ボランティア有志で交流を始めた。呉・江田島にある多くの観光資源は、その殆どが「呉海軍物語」というストーリに組み込めれから、恰も
小説を読み進める様に、観光ガイドをすれば、「大勢のお客様は強い興味や感動を覚えるだろう・・・」という想定である。それが私たちのできる観光魅力UP作戦と考える。


2).その他のエリアとの連係協力について、
連係エリアは、互いに話しがつけば広範囲な程、ドラマスケール大きく、観光魅力も、迫力も強くなると考えるので、将来的には他エリアへの拡大も考えてみたい。




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